いい仕事をしているのに、お客さんが減っている。紹介も途切れ、ウェブからの問い合わせはゼロ。忙しいのに利益が残らない。そんな孤独な戦場で戦う中小建築会社の社長へ――これは、新潟のある小さな工務店が歩んだ実話をもとに、親子のすれ違いが「最強のチーム」へと変わる過程と、なぜ私たちが「仕組み」に徹底的にこだわるのかを語る物語です。

目次
- なぜこの物語をあなたに届けたいのか
- 舞台は新潟。一級建築士の父、現場を知る息子、少人数の職人たち
- すれ違いの構図:経験の誇り vs. デジタルの合理性
- 僕の最初の仕事は「ウェブ指導」ではなかった
- 翻訳の先に置いた「共通設計図」
- 10分間メソッドと「魂の原石」——日々の現場を素材にする
- AIは「置き換え」ではなく「拡張」——原石を磨く手段
- 結果が示したもの:300日での劇的な変化
- なぜ「仕組み」にこだわるのか――一過性ではない“資産”の構築
- 親子だけでなく、会社全体が再生する
- 「自分たちでできる」から先に進む:なぜ彼らはカチクラ360を選んだか
- ケーススタディから導き出す「実践のステップ」
- 重要なポイント:家族の摩擦は“機会”になり得る
- よくある誤解とその訂正
- 具体的に何から始めるべきか(実行チェックリスト)
- この物語が示す最大の教訓
- FAQ(よくある質問)
- 最後に――「あなたの会社の未来の物語」へ
なぜこの物語をあなたに届けたいのか
多くの中小建築会社は、技術や誇りという“資産”を持ちながら、それを外に伝える術を持ちません。結果として、質の良い仕事が正当に評価されず、価格競争に巻き込まれ、経営は疲弊していく―。この物語は、そんな現実に直面する社長と、若い世代(後継ぎ)が抱える典型的な摩擦を乗り越え、会社を再生させた実践例です。
舞台は新潟。一級建築士の父、現場を知る息子、少人数の職人たち
舞台は新潟県。社長は一級建築士として職人の誇りを持ち、少数精鋭で質の高い家づくりを続けてきました。現場を支えるのは女性アドバイザーやプランナー、そして後継ぎの息子。しかしその空気は重く淀んでいました。

- 紹介客が減少
- ウェブからの問い合わせはほぼゼロ
- 忙しいが収益が残らない—価格競争に押されている
- 親子間の目に見えない溝(経験 vs. 新しい知見)
この会社は「技術はあるが伝えられない」という典型的な病に侵されていました。そして、もっと深刻だったのは社長の孤独と、後継ぎである息子とのコミュニケーション不全です。
すれ違いの構図:経験の誇り vs. デジタルの合理性
息子は大手ハウスメーカーで現場監督の経験があり、ウェブ(SNS・ブログ・YouTube)での情報発信の重要性を理解していました。父に何度も「ウェブで自分たちの価値を伝えないとまずい」と訴えていたのです。しかし父である社長は受け入れません。
「現場を知らない若造が口先だけで何を言う」——30年のやり方でやってきた自負と誇りが、息子の言葉を跳ね返していました。父は息子を理解しない頑固者だと感じ、息子は父を時代の変化が見えない人だと憤る。結果、会社の内部も家族の関係もバラバラになっていきます。

僕の最初の仕事は「ウェブ指導」ではなかった
私(稲葉)が呼ばれたとき、最初にやったことはコンテンツ制作やSEOの教えではありませんでした。父と息子、それぞれの言葉を「通訳」することが仕事でした。双方の話を丁寧に聞き、それぞれの恐れと願いを言語化して取り持つ。それが、最初の一歩でした。

社長の心にあるのは「仕事への誇り」「こだわり」、そして口には出さない「後継ぎに対する期待」と「会社を託すことへの不安」。一方で息子の胸には「大手で学んだ知見」「ウェブで価値を伝えることへの確信」「父に認められない悔しさ」。
翻訳の先に置いた「共通設計図」
すれ違いの根幹は言葉の違いでした。そこで私は二人にこう伝えました。
社長の経験と魂は、この会社の宝。息子のウェブ知識と行動力は、その宝を現代で輝かせるための唯一の武器だ。
そして二人が初めて向きを揃えられるよう、360度情報発信の基盤となる「共通の設計図(=平方章)」を渡しました。これが父の経験と息子のスキルを一つの方向に向けるための共通言語となったのです。

10分間メソッドと「魂の原石」——日々の現場を素材にする
具体的な役割分担は自然に決まりました。父は「10分間メソッド」を実践。毎日現場で感じたこと、仕事へのこだわり、写真をLINEの限定グループに送る。これが魂の原石です。単なる作業日誌ではなく、会社の価値や哲学が滲む一次素材でした。

息子はその魂の原石を拾い上げ、AIなどのツールも活用して磨き上げていきます。一次情報を深掘りし、質の高い長文記事(SEO施策を伴う)として公開。さらにYouTubeやSNSへと展開していきました。

AIは「置き換え」ではなく「拡張」——原石を磨く手段
ここで重要なのはAIが「人の感性を上書きする」のではないことです。AIは父が送る価値の原石を文章として整え、検索で見つかる形にするためのツールです。人間が持つ情熱や現場の匂いをAIが自動で生むことはできません。だからこそ、父の生の言葉が要る。AIはそれを届けやすくする道具です。
- 父:現場で感じ、写真と短いテキストを送る(魂の原石の供給)
- 息子:原石を整理し、AIを使って読み手に伝わる文章に仕上げ、公開する(磨きの工程)
- 女性スタッフ:顧客対応・現場調整・アフターフォローなどでブランド体験を一貫させる

結果が示したもの:300日での劇的な変化
私たちが本格的に仕組みを入れて議論を重ねてから約300日。会社に信じられない変化が起きました。

- 事務所の電話が再び鳴り始めた
- 問い合わせの「質」が変わった(ブログを読み込んで来る、YouTubeで親子に共感して来るなど)
- 価格競争から脱却し、価値で選ばれる顧客が集まるようになった
- 社長は息子の力を信頼できるようになり、息子は「父の思いを形にする」という誇りを持てるようになった

「取れたのはお金だけではない」と社長は語りました。夜、安心して眠れるようになったという言葉には、経営者の孤独が晴れたことの深い実感が込められていました。
なぜ「仕組み」にこだわるのか――一過性ではない“資産”の構築
私たちが繰り返し強調するのは「仕組み」であり、それは単なるツールや1回のキャンペーンではありません。仕組みとは、再現可能で継続可能な情報発信の流れを意味します。具体的には:
- 日々の現場—>一次情報(写真・短文)
- 一次情報—>長文コンテンツ(SEO)
- 長文—>音声・映像・SNS—>顧客導線
- コンテンツの蓄積—>地域での情報的優位性(ポータル級の厚み)
こうした仕組みが無いと、発信は断続的になり、効果は安定しません。逆に仕組みが回り始めれば、会社は「自動的に」価値の高いお客さんを引き寄せる“情報の砦”になります。

親子だけでなく、会社全体が再生する
最初は父と息子だけの問題だと思われがちですが、このプロセスがうまく行くと、女性スタッフや職人、現場のサブ人員までが一つのチームとしてまとまります。情報発信が単発のマーケティング活動でなく、会社の日常業務と結びつくと、社員一人ひとりがブランドの担い手になります。

「自分たちでできる」から先に進む:なぜ彼らはカチクラ360を選んだか
300日で自走できる状態になった彼らは、その後正式にカチクラ360の顧客になりました。一見「自分たちでできるようになったのに外部を使うのか?」と思うかもしれませんが、息子が語った言葉は本質を示しています。
稲葉さんのおかげで戦い方を学んだ。でも親父の魂の原石を僕が一人で磨き続けるのは難しい。僕が現場に出ている間も、仕組みを止めるわけにはいかない。
組織の中で仕組みを回すためには、現場の仕事量、スタッフの入れ替わり、息子の育児や出張など“日常の変化”に左右されない体制が必要です。カチクラ360は彼らが築いた城を守り、伸ばし続ける「城台」になりました。

ケーススタディから導き出す「実践のステップ」
この親子の事例から、あなたの会社でも実行可能な具体的なアクションは次の通りです。
- 聞くことから始める(社長の話を徹底的に聞く)
社長の価値観、こだわり、恐れを言語化する。外からの施策はここが抜けると効果が薄い。 - 一次情報を日常化する(10分間メソッド)
現場で感じたことを写真と短文で毎日共有する習慣を作る。量が質を生む。 - 役割を明確にする(原石の供給役と磨く役)
誰が原石を出し、誰が編集して世に出すかを明確にする。 - AIは補助ツールとして運用する
AIは一次情報を文章化・拡張する武器。原石の匂いを消さない形で活用する。 - 継続するための外部リソースを確保する
現場の都合で発信が途切れないよう、外部の仕組み(業者やサービス)を導入する。 - KPIは「質の高い問い合わせ」中心に設定する
アクセス数だけでなく、「問い合わせの質」「受注単価」「成約率」を重視する。
重要なポイント:家族の摩擦は“機会”になり得る
父と息子の対立は、単に不和を生むだけでなく、実は「異なる強みの表出」でもあります。経験と伝統はブランドの核であり、若い世代のデジタル知見はその核を現代に適応させるツールです。この二つがぶつかり合う局面こそ、正しく翻訳し合うことで新しい価値につながります。

よくある誤解とその訂正
- 誤解:ウェブは若い人だけのもの
訂正:ウェブは「伝えるための道具」であり、年齢や職種を問わない。一次情報(社長の経験)は何より重要。 - 誤解:AIで全部できる
訂正:AIは文章化や編集を効率化するが、現場の誇りや哲学は人が生む。 - 誤解:仕組みは大企業向け
訂正:むしろ中小ほど、仕組み化で少人数でも高い発信力を持てる。
具体的に何から始めるべきか(実行チェックリスト)
- 今日から「現場の10分」を作る:写真と一言を毎日送る習慣
- 月1回、社内で「発信の時間」を設ける(30分)
- 長期的なコンテンツ設計(テーマクラスター)を作る
- 外部の支援(編集、SEO、動画化)を部分的に導入する
- 成果指標を「受注単価」「問い合わせの質」に設定し毎月振り返る

この物語が示す最大の教訓
最大の教訓は、誰か特別な人が奇跡を起こしたのではないということです。重要なのは「一貫した仕組み」と「役割の明確化」、そして「互いの言葉を翻訳する営み」です。これらが揃うと、技術や経験という宝は初めて外に届き、会社は価格競争から脱却します。
FAQ(よくある質問)
仕組みを作るのにどのくらいの時間が必要ですか?
会社の状況にもよりますが、今回の事例では本格的に仕組みを回し始めてから約300日で目に見える成果が出ました。初期の聞き取りやルール作りは数週間、運用で軌道に乗るまでに数ヶ月単位を想定してください。
社長が発信に向き合わない場合、どうすればいいですか?
まずは「通訳」の役割を設けること。社長の言語を掘り起こし、短い時間で済む方法(10分間メソッド)に置き換えると負担は大幅に下がります。重要なのは発信の頻度よりも「継続性」と「一次情報の質」です。
AIを使うと「声」が変わってしまいませんか?
AIは文章を整え、読みやすくするツールです。父のような「魂の原石」があればAIはそれを磨く役割に留めることができます。声が変わらないように、原文のニュアンスや専門用語を大切に編集するルールを設けましょう。
小さな会社でも長文コンテンツを続けられますか?
可能です。ポイントは「長文=一人で毎回ゼロから書く」ではなく、一次情報を蓄積し、それを編集・拡張するフローを作ること。最初は外部の編集支援を使い、内部にノウハウを馴染ませていく方法が有効です。
仕組みを外部サービスに任せるメリットは何ですか?
外部に任せることで運用の中断リスクを下げられます。担当者が現場に出ている間や、スタッフの入れ替わりがあってもコンテンツの質と継続性を保てる点が最大の利点です。
最後に――「あなたの会社の未来の物語」へ
この親子の物語は、誰か特別な会社の話ではありません。あなたの会社にも起こり得る物語です。大切なのは「今すぐに始められる小さな習慣」と「継続を支える仕組み」です。父の魂の原石を、息子の行動力と現代の武器で磨き上げる。そうして積み上がった情報資産は、やがて地域での圧倒的な信頼と選ばれる理由になります。
もしこの物語から一つでも実践してみたいことがあれば、まずは今日から10分だけ現場の写真と言葉を残してみてください。それが2年後、会社を守る大きな資産になります。

あなたの会社も必ず変えられます。まずは一歩。仕組みをつくることで、孤独な戦いは終わります。
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