古い地図を捨て、変化を乗りこなせ。建築業界で生き抜くための最終結論【カチクラ電波 E4-3】

現代の建築業界は、かつてないほどの激変期を迎えています。顧客のニーズや行動パターンは大きく変わり、競合の形態も多様化し、さらには顧客と企業が出会う「場所」や「メディア」までもが根底から変化しました。これまでの「王道」とされてきた集客手法は、もはや通用しない可能性が高いのです。

このような時代に、中小建築会社の社長たちは孤独な戦いを強いられています。しかし、変化は決して「ピンチ」だけでなく、「チャンス」をもたらすものでもあります。本記事では、カチクラ電波の現役社長・稲葉高志氏が語る、建築業界の激変を乗り越え、勝者となるための最終結論を詳しく解説します。

目次

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変わる顧客、変わる競合、そして変わる「出会いの場所」

前回の中編で、私たちの本当のライバルはもはや建築屋だけではない、という衝撃的な話がありました。今回はその最終結論として、変わる顧客と競合に加えて、「出会いの場所」そのものが根底から変わった現実について深掘りしていきます。

稲葉高志氏は、建築業界の集客の王道はかつて「チラシ」や「情報誌」への広告出稿でした。週末になると何万枚ものチラシを配布し、その反響の電話を待つのが定番のやり方でした。しかし、時代は大きく変わっています。

新聞の購読率は年々低下し、特に若い世代は紙の情報をほとんど見なくなっています。つまり、紙媒体を使ったオフライン広告の力は相対的に弱まっているのです。これからもこの道に未来をかけるのは、あまりに危険な賭けと言わざるを得ません。

また、競合も変わっています。異業種からの参入や専門特化の加速など、競争の形態は多様化。顧客のニーズや行動が変わると、競合もそれに合わせて変わる。こうした変化の中で、私たちはどう戦えば良いのでしょうか?

チラシ・情報誌の反応率低下と広告費高騰の現実

「社長、あなたの会社では今、月に何枚のチラシを巻いていますか?そしてその反響は正直なところ何件ありますか?」稲葉氏の問いに、多くの建築社長は「昔に比べて効果が薄れている」という実感を持っています。

チラシや情報誌はかつて集客の王道でしたが、今は反応率の低下と広告費の高騰が顕著です。実際、チラシを大量に配っても、かつてのような反響を得ることが難しくなっています。新聞購読率の低下により、紙媒体の広告効果は縮小し続け、広告費用は高騰しています。

このまま旧来の集客手法に固執することは、会社の未来を危うくする危険な賭けです。オフライン広告の力が弱まり、費用対効果が下がる中で、私たちは新しい集客方法を模索しなければなりません。

検索から発見へ。SNSと動画が作る新しい顧客との出会い

ウェブの世界でも大きな変化が起きています。稲葉氏はこれを「トレンド6」と呼び、「検索から発見へ」という新しい顧客との出会いの形を解説します。

従来の検索とは、お客様が「〇〇市 工務店」などの明確な目的を持って能動的に情報を探す行為です。これは今も重要ですが、現代ではそれだけではありません。

例えば、Instagramでお気に入りのインテリア写真を眺めているとき、偶然あなたの会社の美しい施工事例が目に入り、心を奪われることがあります。YouTubeでDIY動画を見ているときに関連動画としてあなたの会社の職人技解説動画が表示され、その専門性に感銘を受けることもあります。

このように、お客様が特定の会社を探していなかったとしても、興味や関心の延長線上で自然に生まれる「発見」の形が、新しい出会いを創出しているのです。

つまり、「意図せず出会ってファンになる」ことが増えています。このため、Instagram、YouTube、Pinterest、TikTokなどの発見型メディアにあなたの会社が存在しなければ、この新しい時代の巨大な顧客接点を逃してしまうことになります。

小さな中小企業が活きる時代の到来

このような大きな変化を聞くと、「大変な時代になった」と感じるかもしれません。しかし、稲葉氏はむしろ逆で、これらの6つのトレンドは旧来のやり方に固執する巨大組織にとっては脅威ですが、身軽で専門性を持ち、お客様一人ひとりと深く向き合える中小企業にとっては「千載一遇のチャンス」だと語ります。

情報武装したお客様は本物の専門知識を見抜きます。異業種にはない現場力や柔軟性は中小企業の強みとなります。そしてSNSや動画は莫大な広告費をかけずとも、知恵と情熱で日本全国のお客様とつながることを可能にしてくれました。

時代は、本物の価値を持つ小さな「魚」がその進化を発揮できるステージを用意したのです。

ピンチではなく、チャンス。そう考えれば、ワクワクしてきませんか?

変化を乗りこなすか、嘆くか。それが未来を分ける

稲葉氏自身も20年以上、常に変化の波を乗りこなし、事業転換を続けてきました。私たちも、変化を嘆く者になるのか、変化を乗りこなす走者になるのか、その選択は今、私たちの手の中にあります。

この動画シリーズ「カチクラ電波|中小建築社長のための360度マーケ塾」では、建築業界に特化した情報発信やマーケティングの実践的ノウハウを提供しています。今回のエピソード4は全3回にわたるシリーズの最終回で、今後のエピソード5では、実際に時代の変化を乗りこなしてV字回復を果たした塗装会社の成功事例に迫る予定です。

ぜひチャンネル登録と通知設定をオンにし、最新の戦略を見逃さないようにしましょう。

まとめと今後の展望

今回の内容をまとめると、建築業界の集客・マーケティングにおける大きな変化は以下の3点に集約されます。

  1. 顧客が変わった:情報に精通し、自らの価値観や専門知識を武器に選択する「賢者」となった。
  2. 競合が変わった:異業種参入や専門特化が進み、競争の形態が多様化。
  3. 出会いの場所が変わった:従来のチラシや情報誌から、SNSや動画による「発見」の場へ。

これらの変化に対応し、新しい時代の「発見型」の顧客接点を活用できるかが、今後の勝敗を分ける鍵となります。中小建築会社だからこそ持てる専門性や現場力を活かし、SNSや動画を駆使して全国の顧客とつながる戦略を構築しましょう。

また、この動画の元となったより詳細な解説はブログ記事としてnoteに全文公開されています。文字でじっくり復習したい方や社内共有したい方はぜひチェックしてください。

さらに、カチクラ電波では、建築業に特化した360度の情報発信システム「KACHIKURA360™」も提供しています。これにより、社長自身が手を煩わせることなく、最新の戦略を実現することが可能です。興味のある方は概要欄のリンクから詳細を確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q1: 旧来のチラシや情報誌の広告はもう全く効果がないのでしょうか?

A1: 完全に効果がないわけではありませんが、反応率が低下し広告費が高騰しているため、単独で依存するのは非常にリスクが高いです。特に若年層へのアプローチには限界があります。SNSや動画などの新しいメディアとの併用が重要です。

Q2: SNSや動画での集客は具体的にどう始めればよいですか?

A2: まずは自社の強みや専門性を明確にし、それを映える形で発信することが大切です。InstagramやYouTubeで施工事例や職人技の解説動画を投稿することから始めましょう。継続的な情報発信とファンづくりが鍵となります。

Q3: 小さな会社でもSNSや動画で全国の顧客とつながれるのでしょうか?

A3: はい。SNSや動画は広告費をかけずとも、知恵と情熱で全国に情報を届けることが可能です。特に専門性の高い内容は、情報を求める顧客の心に響きやすく、地域を超えたファン獲得も期待できます。

Q4: 変化に対応できるか不安です。どうすればよいでしょうか?

A4: 変化は誰にとっても不安ですが、情報発信の専門家や同業者の成功事例を参考にしながら、少しずつ取り組みを進めることが大切です。カチクラ電波のような専門的な支援サービスを活用するのも効果的です。

Q5: 今後の動画シリーズはどのような内容が予定されていますか?

A5: 次回エピソード5では、実際に顧客激減に直面した塗装会社がV字回復を果たした成功事例に迫ります。時代の変化を乗りこなしたリアルな物語が紹介されるので、ぜひチャンネル登録して見逃さないようにしてください。

本記事が、建築業界の変化を理解し、未来への一歩を踏み出すためのヒントになれば幸いです。時代の波に乗り遅れず、あなたの会社の価値を最大限に引き出す情報発信戦略を共に築いていきましょう。

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