現場の忙しさの中で、ホームページのブログがいつの間にか更新停止──そんな会社は意外と多いです。しかし、更新が止まったサイトはネット上では“廃墟”のように見られ、信頼を失う原因になります。本稿では、「車内の15分」を起点に、音声入力とAIを使って年間120本の記事資産を作る具体的なルートを、実務に落とし込んで解説します。

目次
- なぜ「年間120本」なのか? 数字の意味と期待できる効果
- これが核:音声入力+AIで作る“呼吸する”執筆ルーティン
- 具体的なワークフロー(テンプレート付き)
- テキストを“総合メディア資産”に変える:拡張の思想
- 実際の成功事例:B社長のケーススタディ
- 広告(借家)と記事資産(持ち家)の違い
- 導入のための準備リスト(チェックリスト)
- AIに依存しすぎないための注意点
- 具体的なAIプロンプト例(社内メモ用)
- 測定すべきKPI(最小限)
- よくある反論とその答え
- 導入後の成長イメージ(12〜24か月のロードマップ)
- 導入コストの考え方(自己運用 vs 外注)
- まとめ:今日から始められる最初の3ステップ
- FAQ
- 最後に──小さな習慣が、会社の将来を変える
なぜ「年間120本」なのか? 数字の意味と期待できる効果
SEOやコンテンツ戦略の世界では「量が質に転化する境界」が存在します。実務経験とデータからは、100本を超えたあたりからドメインの評価が上がり、キーワードの上位化が加速する傾向が見られます。年間120本という数字は、この境界を確実に超えるための現実的な目標です。
- 年間120本=月10本=週2.5本=約3日に1本
- 1記事あたり目標文字数:2,000文字前後(業種や目的により調整)
- 効果:ドメイン力の向上、長期的なオーガニック流入の蓄積、問い合わせの安定化
数字だけを見ると圧倒されますが、鍵は「短時間で生み出すプロセス」を設計することです。毎回パソコンの前に座って2000文字を書けと言われるのは現実的ではありません。そこで提案するのが「呼吸するようにコンテンツを生み出す仕組み」です。
これが核:音声入力+AIで作る“呼吸する”執筆ルーティン
忙しい社長が続けられる仕組みは次の4ステップで構成されます。順を追って具体的に解説します。
- ネタは感情から拾う
- 帰りの車内を執筆室に変える(音声入力)
- AIによる整形・編集(錬金術)
- 翌朝、確認して公開するだけ

ステップ1:ネタは「感情」から拾う
「何を書こうか」と頭をひねるから止まります。現場で感じた怒り、喜び、驚き、疑問──その“心が動いた瞬間”が最高のネタです。たとえば:
- 職人の挨拶が良くなかった → 「挨拶ひとつで変わる現場の第一印象」
- お施主さんの想定外の要望に対応した話 → 「小さな要望の大切さ」
- 工期短縮の工夫が成功した体験 → 「現場で使える工期短縮のコツ」
大事なのは「心が動いた瞬間」を逃さないルール化です。スキマ時間にスマホのメモ、音声メモ、あるいは簡単なチェックリストに残しておくだけでも次の工程がスムーズになります。
ステップ2:帰りの車内を執筆室にする(音声入力)
もっとも再現性が高い習慣は「帰り道に10〜15分、スマホに話す」ことです。エンジンをかけたらAIアプリ(この記事では仮に「もしもしAI」とします)を起動し、その日の感情や出来事をただ話すだけ。話す内容はスクリプト不要、心のままに語ってください。運転中はハンズフリー、止まっている時に細部を補足するというルールにしておけば安全です。

ここでのポイント:
- 時間は10〜15分。短時間で毎日継続できるボリュームにする。
- 箇条書きではなく「語り口」で話す。感情や臨場感がそのまま記事の魅力になります。
- 専門用語はそのまま話してOK。AIがあとで読み替えてくれます。
ステップ3:AIによる錬金術(整形・構成・校正)
あなたが話している間、クラウド上のAIは音声をテキスト化し、さらに次の処理を自動で行います:
- 雑談や愚痴を「プロのこだわり」といった見出しに変換
- 感情の流れを物語構成に整形(導入・問題提起・解決・結論)
- 専門用語を一般向けに分かりやすく言い換え
- SEOを意識したタイトルとメタディスクリプションの草案化

この「音声→テキスト→構成化」のプロセスが、時間の節約と品質の担保を同時に叶えます。重要なのは、AIに完璧を求めすぎないこと。初稿は「公開レベル」まで持っていけば十分で、その後は社長や担当者が最小限の修正を加えるだけで済みます。
ステップ4:翌朝、確認して公開する
AIが生成した下書きは翌朝メールで届く設定にしておくのが効率的です。朝のルーチンの中で3〜5分で目を通し、「いいね」「修正が必要」「公開」のどれかを判断してボタンを押すだけ。ここで重要なのはスピード感です。情報発信は完璧主義より継続が勝ちます。

具体的なワークフロー(テンプレート付き)
実践のために、1週間単位のスケジュールと音声の話し方テンプレートを用意しました。
週次スケジュール(実例)
- 月曜:現場で感情や出来事のメモをスマホで記録(音声/メモ)
- 火曜&金曜の帰り道:15分音声入力(もしもしAIを起動)
- 水曜:AI生成の下書きを朝に確認→簡易修正→予約公開(1本)
- 土曜:週間の下書きから優先度の高い2本を深掘りし、構成を微調整
- 日曜:公開済み記事のSNSテンプレ作成(見出し、タグ、投稿文)
これで月10本のサイクルが回りやすくなります。
車内での話し方テンプレート(10〜15分で使える)
- 導入(30秒):「今日は○○現場でこんなことがありました」
- 問題提起(1〜2分):「困った点はこれです」
- 対応(3〜5分):「こうやって対応した/工夫した」
- 学び・教訓(2〜3分):「次からこうする」「お客様にはこう伝えた」
- 結論・CTA(30秒):「同じ悩みがある方はお気軽にご相談ください」
テンプレートどおりに話すと、AIは自然に記事構成を作れます。語尾や口語がそのまま「人柄」を伝える大きな武器になります。
テキストを“総合メディア資産”に変える:拡張の思想
生成したテキストは単なる1記事ではありません。これこそが将来のあらゆるメディアの“源泉(ソースコード)”です。ここから自動的に派生できる例:
- YouTube用スクリプトと字幕(AIで自動生成)
- ナレーション音声(Podcastや解説音声)
- スライド資料や図解(プレゼン資料へ展開)
- SNS向けショート動画の台本(Reels、Shorts用)
- 2年後の書籍化(章立てを記事群から抽出)
つまり、今日の15分は未来のあらゆる接点を増殖させる“種”です。これを継続すると、情報発信が受動的な「作業」ではなく、自動的に成果を生む「資産」に変わります。

実際の成功事例:B社長のケーススタディ
リアルな事例を見ると、仕組みの実効性が分かります。ある従業員3人の工務店、B社長のケース:
- 導入前:年1回の更新しか行っていなかった
- アクション:週2回(火曜・金曜)に帰り道でAIに話す習慣を1年間継続
- 結果:1年で記事数が130本に到達、主要キーワードで地域検索1位を獲得
- 効果:毎月のアクセスが1万PVを超え、地元誌の寄稿依頼が来る“地域の先生”に

B社長の成功は「才能」ではありません。やったことは単純で、「習慣化」と「仕組み化」です。音声入力に時間を預け、AIに下書きを任せ、最小限の確認で公開する。この小さな積み重ねが差を生みます。
広告(借家)と記事資産(持ち家)の違い
短期的に効果が出る広告は「借家」に似ています。家賃(広告費)を払い続けなければ露出は消えます。一方で、ブログや長文記事の形で積み上げたコンテンツは「持ち家」であり、一度作れば24時間365日、費用をかけずに集客し続けます。

重要なのはバランスです。リスティングなどの広告は即効性があるため用途に応じて併用できますが、長期戦で勝ちたいなら「記事資産の蓄積」が最もコスト効率の良い投資になります。
導入のための準備リスト(チェックリスト)
実行前に整えておくと継続しやすくなる項目をリスト化しました。
- スマホに音声入力アプリ(もしもしAI等)をインストール
- 音声データの自動テキスト化とメール送信設定を確認
- 毎週の音声入力をリマインドするカレンダーとルールの設定
- 記事の公開フロー(確認→公開)をシンプルに設計
- SEOの基本(タイトル、見出し、meta)をAIに作らせるテンプレを準備
- 成果測定指標(PV、問い合わせ数、主要キーワード順位)を決める
AIに依存しすぎないための注意点
AIはとても強力ですが、万能ではありません。品質を保つためのチェックポイント:
- 事実関係の確認:AIが誤変換する場合があるため、特に数値や会社情報は必ず目視で確認する。
- トーンとブランド:AIの生成物が自社のトーンと外れていないか定期的にチェックする。
- 法令・倫理:施工事例などで第三者の個人情報が含まれていないか配慮する。
具体的なAIプロンプト例(社内メモ用)
AIに渡すときの雛形プロンプトを例示します。これを音声で話しておくと、AIがより望ましい下書きを作りやすくなります。
「以下を記事にしてください。
・タイトル案を3つ
・導入(100〜150字)
・見出し構成(H2/H3)を3〜5個
・本文:合計で約1800〜2200字
・読み手は地域の一般消費者(50代・リフォーム検討者)
・専門用語はやさしく言い換え、事例を交えて」
このテンプレをAIに渡すと、ほぼ公開可能な初稿が返ってきます。生成されたものを翌朝に確認して公開するだけで、習慣が成果に変わります。
測定すべきKPI(最小限)
効果測定は煩雑にしないことが継続の鍵。まずはこの3つだけに注目してください。
- 月間PV(目標:1,000 → 10,000へ)
- 主要キーワードの順位(上位3位・1位の獲得)
- 問い合わせ数(月間の自然問い合わせ数)
これらが改善していれば、記事資産は正常に育っていると判断できます。
よくある反論とその答え
「AIに任せると味がなくなるのでは?」という懸念がよく出ます。これに対する答えは次の通りです:
- 最初はAIがベースを作り、人間が味付けをする。つまりAIは「下地作り」であり、最終的な“らしさ”は人間が出す。
- 社長の声(語り口)は音声入力のまま記事に残るため、むしろ人間らしさが増すことが多い。
- 品質が気になるなら、最初の数ヶ月は公開前チェックを手厚くし、慣れたら簡略化する。
導入後の成長イメージ(12〜24か月のロードマップ)
- 0〜3か月:習慣化フェーズ(音声入力とAI生成のワークフローを定着)
- 4〜9か月:資産蓄積フェーズ(記事数が50〜90本に到達、検索トラフィックの増加が見られる)
- 10〜12か月:飛躍フェーズ(主要キーワードでの上位表示、問い合わせの安定化)
- 13〜24か月:拡張フェーズ(記事を軸に音声・動画・出版などに展開)
導入コストの考え方(自己運用 vs 外注)
選択肢は大きく分けて二つです。自社で運用する場合と、外部サービスに委託する場合。どちらにもメリットがあります。
- 自社運用:最小の月額コストで始められるが、社内に責任者を置き、ルーチンを徹底する必要がある。
- 外注(伴走型サービス):構築から拡張までワンストップで任せられるため、時間と精神的負担を大幅に軽減できる。費用は発生するが、短期で成果を出したい企業に合う。
重要なのは「続けられるかどうか」。費用対効果は、続けた者にしか分からない投資です。

まとめ:今日から始められる最初の3ステップ
- 今週の帰り道、15分でその日の出来事をスマホに話す(まずは1回でOK)
- AIに下書きを作らせ、翌朝3分でチェックして公開する習慣をつくる
- 月末にPV・問い合わせ・キーワード順位を見て改善点を1つだけ決める
この繰り返しがやがて「地域で唯一の情報発信の拠点」を作ります。広告は借家、記事は持ち家。持ち家は一度建ててしまえば、あなたの代わりに働き続けます。
FAQ
音声で話した内容をそのまま公開しても問題ありませんか?
ほとんどの場合問題ありませんが、個人情報や第三者のプライバシーに関わる内容は必ず伏せるか、許可を取る必要があります。また、数値や契約内容などの事実関係はAIが誤変換することがあるため、公開前に必ず確認してください。
車内での音声入力は運転に支障をきたしませんか?
運転中に長時間の作業を行うのは危険です。実践する際はハンズフリーで短時間(10〜15分)に留め、必要に応じて停車して補足するなど安全第一で行ってください。また、同乗者がいる場合は同乗者に操作を任せるとよいでしょう。
AIに任せるとSEO対策は大丈夫ですか?
AIはSEOの基本(見出し構造、メタ、キーワード)をサポートできますが、戦略設計(ターゲットキーワード選定、トピッククラスター設計)は人間側での設計が重要です。初期は専門家と相談し、AIの出力を調整することをおすすめします。
年間120本を達成するための外注費用はどれくらいかかりますか?
費用はサービスの範囲によります。完全自動化ツールのみなら比較的低コストで始められますが、プロのライターやメディア展開まで含めると月額数万円〜数十万円のレンジが一般的です。ROI(投資回収)は継続と拡張次第で大きく改善します。
短期間で効果を出すコツは何ですか?
すぐに結果を出したい場合、まずは地域性の強いロングテールキーワードを狙うこと。施工事例やローカルなQ&A記事は上位化しやすく、問い合わせに直結しやすいです。また、公開後にSNSやGoogleビジネスで補助的に流すと早期にアクセスを集められます。
生成された記事の著作権は誰にありますか?
利用するAIサービスや契約条件により異なります。一般に、自社で作成した内容(社長の音声)を基にAIが生成した記事は会社の資産と考えて差し支えないケースが多いですが、念のため利用規約を確認してください。
最後に──小さな習慣が、会社の将来を変える
音声入力とAIを活用することで、忙しい社長でも「発信を続けられる仕組み」を手に入れられます。今日の15分が、2年後には地域で「選ばれる理由」や「本」という形で返ってきます。まずは今週1回、車の中で15分だけ話してみてください。その一歩が未来の資産を作ります。
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